傘の撥水と防水。加工の違いをご紹介

皆様は雨を防ぐ機能である防水と撥水についてご存じでしょうか。
今回は傘の撥水加工と防水加工について説明します。

□撥水加工と防水加工の違いとは

撥水加工とは、水が染み込む前の段階で弾くための加工を指します。
撥水加工では、シリコンやフッ素を含む、親水性の低い樹脂をコーティングすることが多いです。
通常、傘の表側は撥水加工がなされており、雨を弾くようになっています。
傘に水滴が付いたときに、水滴が玉のようになって傘を滑り落ちるのは、この撥水加工のおかげなのです。

防水加工とは、水が浸透するのを防ぐための加工を指します。
防水加工では、アクリルなどの樹脂を薄くコーティングすることが多く、コーティング剤によって防水機能の強さは変わります。
一般的には傘の裏側に防水加工がされており、雨が傘の生地に染み込んだとしても、傘の中に位置する体に水滴が浸透してしまうのを防いでいます。
撥水加工されている傘の表側は雨を受ける面ですので、長期間使っているとどうしても撥水機能が落ちてしまうため、裏側の防水機能も欠かせないのです。

□傘の撥水機能が落ちる行為とは

傘に撥水加工したときのコーティング剤は、親水性が低い代わりに、親油性が比較的高いと言えます。
つまり、油分によって剥がれやすい性質があります。
人の体には、微量ではありますが常に油が付いているため、気をつける必要があります。
特に、手のひらにも油は付いていますので、使い終わった傘を巻くときに、思い切り手で握るようにして巻いてしまうと、コーティング剤が剥がれかねません。
冬場はハンドクリームを使う方も多いでしょうが、ハンドクリームを使った際にも傘の生地に触れないよう注意が必要です。
傘を巻く場合は、できるだけバンドのみを触るようにして巻くことをおすすめします。

□まとめ

傘の撥水加工と防水加工について解説してみました。
お気に入りの傘を長く使えるように、傘の撥水機能の低下に繋がる行為には注意しましょう。